ヒカリ
「ひとつだけ、注意点。」

「なに?」

「絶対、前の方に来ないで。前の方は結構はげしいから。押されたり足踏まれたり、将棋倒しみたいなのになったりするし。危ないから、端のほうにいて。終わったらすぐ行くから。」

「うん。分かった。」

「よし。」

泉水は笑って大きく頷いてから、もう一度ギターを聞かせてくれた。
さっきとは違う、オーガスタスの曲だった。

泉水が作った曲。

私は目を閉じる。

私の世界が少しずつ、変わり始めている。

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