ヒカリ
泉水は黒の古着っぽいティーシャツにデニムパンツだった。
「恵玲奈。チケットは?」
寒い寒い、と言いながら、泉水は私が差し出したチケットを取ると、なんのためらいもなく重たそうな扉を開けた。
中にいたスタッフにチケットを渡し、500円を払うと泉水は何かを受け取った。
「これ、ドリ券。恵玲奈、なに飲む?ビール?水?」
なんだ、その選択肢は。
「じゃあビール。」
私がそう言うと、泉水はビールね、と言いながらどんどん奥に進む。
それほど広くないライヴハウスの中にはたくさんの人がいた。
あちこちから聞こえる、話し声や笑い声。
端のほうには高いテーブルがいくつかあったけど、椅子はなかった。
そこにも、何人かの人が丸くなってビールを飲んでいる。
正面にステージ。たくさんの機材。
コンクリートうちっぱなしの天井は高く、無骨なライトが並んでいる。
「はい、恵玲奈。」
泉水が透明なプラスチックカップに入ったビールを持って来てくれた。
「ありがとう。」
受けとって、一口飲んだ。
ビールは冷たくておいしかった。
「俺にもちょーだい。」
泉水はそう言うと、私が持ったままのビールをおいしそうに飲んだ。
「恵玲奈。チケットは?」
寒い寒い、と言いながら、泉水は私が差し出したチケットを取ると、なんのためらいもなく重たそうな扉を開けた。
中にいたスタッフにチケットを渡し、500円を払うと泉水は何かを受け取った。
「これ、ドリ券。恵玲奈、なに飲む?ビール?水?」
なんだ、その選択肢は。
「じゃあビール。」
私がそう言うと、泉水はビールね、と言いながらどんどん奥に進む。
それほど広くないライヴハウスの中にはたくさんの人がいた。
あちこちから聞こえる、話し声や笑い声。
端のほうには高いテーブルがいくつかあったけど、椅子はなかった。
そこにも、何人かの人が丸くなってビールを飲んでいる。
正面にステージ。たくさんの機材。
コンクリートうちっぱなしの天井は高く、無骨なライトが並んでいる。
「はい、恵玲奈。」
泉水が透明なプラスチックカップに入ったビールを持って来てくれた。
「ありがとう。」
受けとって、一口飲んだ。
ビールは冷たくておいしかった。
「俺にもちょーだい。」
泉水はそう言うと、私が持ったままのビールをおいしそうに飲んだ。