ヒカリ
「へぇ。あ、私はトウコ。」

「トウコ…ちゃん?」

それじゃあ、この子がさっき女の子たちが噂してた子なのか。
誰とでも寝る、だっけ。

「そ。陶子。オーガスタスのマネージャーしてまーす。」

「いや、それお前が勝手に言ってるだけだからな。」

サクくんが笑いながら言う。

「恵玲奈ちゃん、今度どっか遊びに行こうよ。」

二人の会話を無視して、輝真くんが話しかけてくる。

「え…。あのー。」

イケメンがキラキラした眩しい笑顔を放ってきた。
こういう時はどうしたらいいんだろう。

言葉につまって、手にしたビールを見つめていると、泉水がするりとビールを抜き取り、

「だめ。恵玲奈は既婚者だから。」

そう言って、ビールをごくごくと飲んだ。


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