ヒカリ
そうして挑んだ面接だったけど、志望動機については一言も触れられなかった。
面接はお店のすみっこで行われた。
白い上っ張りを着た30代後半の女性がお菓子をつくる奥の工房から出てくると、私の顔を見て「和菓子は好き?」と聞いた。
私が、はい好きです、と答えると、その女性はどうして?と聞いた。
「…きれいだからです。」
心の中で泉水に悪態をついた。
志望動機より、この質問の答えを教えて欲しかった。
その女性は、しばらく私の顔をまじまじと見たあと、おかしそうに、大きな口を開けて笑った。
そして、言った。
「あなた、採用。明日から来れる?」と。
面接はお店のすみっこで行われた。
白い上っ張りを着た30代後半の女性がお菓子をつくる奥の工房から出てくると、私の顔を見て「和菓子は好き?」と聞いた。
私が、はい好きです、と答えると、その女性はどうして?と聞いた。
「…きれいだからです。」
心の中で泉水に悪態をついた。
志望動機より、この質問の答えを教えて欲しかった。
その女性は、しばらく私の顔をまじまじと見たあと、おかしそうに、大きな口を開けて笑った。
そして、言った。
「あなた、採用。明日から来れる?」と。