ヒカリ
「泉水!恵玲奈ちゃん!こっち!」

お店に入ったとたん、奥のテーブルにいた輝真くんが、立ち上がって手を振ってくれた。

「ごめんね。急に誘って。」

ラリーくんが席を詰めながら言う。

六人掛のテーブルの奥の席に、サクくん、泉水、私の順に座った。

向かいには輝真くん、泉水の前にはサクくんがいる。

「恵玲奈、ビールでいい?オリオンビールあるよ。」

私が頷くと、泉水は店員さんをよんで、オリオンビールひとつと生ビールをひとつ、頼んだ。


「泉水はオリオンビール飲まないの?」

不思議に思って聞くと、輝真くんが笑って教えてくれた。

「こいつさ、ビールはアサヒしか飲まないの。タバコもこれって決めたやつ、ずっと吸ってんの。気持ちわるいねー。」

その言い方がおかしくて、つい笑ってしまう。

泉水が、うるせー、と呟いた。


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