男装騎士~あなたの笑顔護ります~
愛されることも知らなくて。
人を愛することを知るわけがない。
人に大切にされなくて。
人を大切にできるわけがない。
「俺は悲しいです。レオさまが死んじゃったら。だから、生きてほしいです」
「ばかばかしい」
「ばかばかしくてもいいです。俺は、本当にそう思うから」
まだ何も知らない人だけど。
でも、私が守るべき人だから。
護ると決めた人だから。
「それに、どうでもいいなら、俺に話しかけたりもしないはずですよね?今、こうして俺と話してくれてるじゃないですか。それだけでも、俺とレオさまが関係してるってことになるんですよ」
関係ないだなんて言わないで。
私が生きようが死のうが関係ない。
それは、そうかもしれないけれど。
今、こうして話していることさえも無関係にしないで。
「お前、名は何と言ったか」