男装騎士~あなたの笑顔護ります~
もしかして。
これが、グレンたちが言っていた魔物というもの?
どうしよう・・・。
身体が、動かない。
あんな、不気味な生物を目の当たりにしたのなんて初めてで。
恐怖に、震えが止まらない。
「・・・そう言って、いつになったら貴様らは俺の命を奪ってくれるのだ」
レオさまは、冷めた瞳を魔物に向け吐き捨てるようにそう言った。
その言葉に、私はようやく現実に戻る。
レオさまを、守らなきゃ!
それが、私の仕事だった。
グレンに頼まれた、私の使命。
不本意な始まりだったけど。
それでも、引き受けてしまったのは私なんだから。
護らなきゃ!