男装騎士~あなたの笑顔護ります~
あの石を、私が使いこなせていない。
だって、初めてだった。
それに、使い方なんてわからない。
「使い方には、少しコツがいるんだ。自分の魂と、石を繋げるイメージを浮かべるっていうのかな・・・。使っていけば慣れると思う」
「そっか・・・」
慣れる・・・。
魔物を殺すことにも慣れていくんだろうか。
平和な世界で生きてきた私には、酷なことだ。
「そうだ・・・。レオさまは・・・?」
「レオさまは、公務に戻られたよ。お忙しい方だから」
「そう・・・。無事ならよかった」
ケガも、してないんだよね・・・。
私は、ホッとする。
ちゃんと、守れてたなら良かった。
生きることを諦めていたレオさま。
私がしたことは、レオさまにとっては迷惑なことだったのかな。
それでも、守れてよかったと思う。