男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「生きていても、楽しくありませんか?希望なんて見出せませんか?だったら、死んだ方がましですか?魔物に襲われ、殺されることも本望ですか?」
違うよね。
本当は、そんなこと望んでない。
誰かに思ってほしいんだ。
誰かに愛してほしいんだ。
「そうやって、目を閉じ耳を塞ぎ口を閉ざしていれば、嫌なものも嫌なことも見なくても済みますか?」
「ゆ、ユキ・・・」
レオの側で聞いていたフランが私の発言に動揺している。
でも、最後まで伝えるんだ。
「でも、それじゃあ。大事なものも見過ごして聞き逃して、言い逃してしまいますよ。見えてますか?あなたの周りにあなたを想ってくれている人がいるってこと」
ちゃんと見て欲しい。
あなたに生きてほしいと願う人が、周りにいること。
なにもないと嘆く前に。
見えていないことに気づくべきだ。
「自分の命をいとわずに、あなたの事を守ろうとしている人たちがいるってことを、あなたは、ちゃんとわかってますか?」