男装騎士~あなたの笑顔護ります~


「とりあえず、風呂にでも行け」

「えっ」

「いつまでその濡れた身体でいるつもりだ」

「あ・・・」




雨に濡れたままの身体。
でも、それを言うならレオさまだって。
いくら傘があったからといって、完璧に雨をしのげるわけじゃない。



「俺は後ででいいので、レオさま先に」

「どう見てもお前の方が濡れてるだろう。さっさと行け」

「で、でも・・・」




私とレオさまとじゃ、立場が違いすぎるんだけど。
それに、いきなり心の準備が・・・!



でも、レオさま言い出したら聞かないだろうし。




「・・・わかりました。じゃあ、先いただきます」

「ああ」




私は、そそくさと着替えを手にお風呂場に向かった。
とにかく、さっさと入って出よう。
同じ部屋の中にレオさまがいる中でお風呂に入るなんて、危険すぎる。





< 140 / 616 >

この作品をシェア

pagetop