男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「とりあえず、風呂にでも行け」
「えっ」
「いつまでその濡れた身体でいるつもりだ」
「あ・・・」
雨に濡れたままの身体。
でも、それを言うならレオさまだって。
いくら傘があったからといって、完璧に雨をしのげるわけじゃない。
「俺は後ででいいので、レオさま先に」
「どう見てもお前の方が濡れてるだろう。さっさと行け」
「で、でも・・・」
私とレオさまとじゃ、立場が違いすぎるんだけど。
それに、いきなり心の準備が・・・!
でも、レオさま言い出したら聞かないだろうし。
「・・・わかりました。じゃあ、先いただきます」
「ああ」
私は、そそくさと着替えを手にお風呂場に向かった。
とにかく、さっさと入って出よう。
同じ部屋の中にレオさまがいる中でお風呂に入るなんて、危険すぎる。