男装騎士~あなたの笑顔護ります~
ばれてないよね?
だって、なんだか不安でウイッグはつけていたし、前はタオルで隠して出てたし。
「すまない」
扉の向こうからレオさまの声がする。
バタンと扉が開閉する音が聞こえ静かになった。
ああ、前途多難。
最初からこんななんて・・・。
助けて!!
私はそそくさと体を拭き服を着る。
騎士の仕事着ではなく、少しラフなもの。
はー、と大きく息を吐き意を決してお風呂場から出た。
「あ、あの、レオさま・・・。先ほどは失礼しました」
「いや、俺もすっかり忘れていた」
わ、忘れてたの?
私の存在を?
自分が引き連れて来たのに!
どっと疲れが・・・。