男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「なにを突っ立っているのだ」
「へ?」
「うっとおしい。座らんか」
「で、でも」
仮にも私は王子を護衛する騎士であって。
くつろいでいいわけない。
いつもの護衛の時だって、絶対に側に立ってもしもの時に備えろって言われてるんだから。
そんな事がばれたら、私グレンにどやされるのは目に見えてる。
「お前は、一生立ったままでいるつもりか」
「一生・・・?」
「騎士として生きていくのだろう?」
そうだけど・・・。
一生なんて、そんなの嫌だ。
私は、自分の世界に戻りたいんだ。
一生ここにいるなんて、絶対に嫌だ。
「いいから、座れ。これは命令だ」
「・・・はい」
そう言われ、私はレオさまの前のソファに腰かける。