男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「そう。友だち」

「なにを馬鹿なことを言ってるんです!あなたとレオさまとでは天と地ほども違うのですよ!」



その言葉、前も聞いた。
そういうのを耳にタコっていうのよ。

ほんと、口うるさいんだから。



「わ、わかってるって!でも、どうしても生きる希望も何も見えないっていうんだから。俺が友だちになって教えてあげようと思って」

「ユキが友だちになったからといって、なにがわかるんですか!」

「もう、煩いな!友だちってそういうんじゃないだろ!」




思わず、グレンに怒鳴り返す。
だって、闇雲に否定されたってこっちだって納得できない。



「友だちって、相手の肩書とかそういうのを見てなるもんじゃないだろ!その相手の人柄とか、話が合うかとか、そういうのが大事なんじゃないの!?」




レオが王子さまだから友だちになっちゃいけないなんて、どうして決められないといけないんだ。
そんなの、グレンに決められる筋合いない。

そりゃあ、私たちの友だちっていうのだって私が一方的になるって決めただけ。
レオは納得はしてくれたけど、私を友だちと認めてくれたわけじゃない。


そんな、不純な始まりではあるけど。





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