男装騎士~あなたの笑顔護ります~



その時、馬車をひいていた馬が激しく暴れ出し馬車は大きくその車体を傾け横転した。





「うわぁ!!」





下になった側面に転がり、その上に覆いかぶさるように倒れるレオ。
私の顔の両側に手をつく。




あ、危ない!




ちょっと私!
なにこんな状況でドキドキしてるのよ!





「で、出るよ!この中にいても危険なだけだ!」




必死に平常心を保ちレオを押し返す。
レオはさほど興味がなさそうな顔で私の指示に従い立ち上がった。



なにさ。
まったくなんともない顔してさ。


そりゃあ、私は男ですからね。
ドキドキされても困るけど。




なんか納得いかないじゃないの!





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