男装騎士~あなたの笑顔護ります~
きっと、一番グレンがレオの側でレオを守りたいはずなのに。
その役目を私に託して・・・。
私はグッと拳を握る。
グレンの優しさを無駄にしない。
私が、レオをちゃんと守りきってみせる。
「レオ、俺から離れないでね」
腰につけたこの剣は飾りじゃない。
レオを守るためにあるんだ。
剣をグッと握り、鞘から抜く。
「手が震えている」
「・・・うるさい。黙ってて」
精神統一させるため、目を閉じ深呼吸。
怖くないわけがない。
怖い。
魔物とはいえ、傷つけることは。
それでも。
私は守ると決めたから。
レオをこの手で守るって決めたから。