男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「レオが、謝ることなんてないじゃん」
「・・・俺のせいだ」
自分を責めるレオなんて。
なんだか、変だ。
「少しは俺の気持ちわかった?」
「お前の気持ち?」
「そう。レオを護りたいっていう俺の気持ち」
レオは守られたくもないんだろうけど。
きっと、守りたいって思う気持ちがわからないんだと思った。
どんな思いで、グレンたちがレオを守っているか。
それを知らなきゃ、いけなかったんだよ。
「咄嗟に、動いていたのだ・・・。お前に向かう魔物を見たその時に」
「俺の事、無意識に守ろうとしてくれたんだな。ありがとう」
「自分が死ぬことはあんなにもどうでもいいと思っていたのに。お前が目の前で倒れているのを見ると、死んでほしくないと思った」
真っ直ぐと向けられるレオの思い。
男である私に向けられた言葉なのに、なんだか無性にドキドキした。