男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「そこの者。金髪の・・・」
王さまが少し通り過ぎたところで立ち止まり呟いた。
金髪のって、私のこと?
「は、はい・・・?」
「見ない顔だな」
「あ、えと。最近レオさま付きの騎士になりました。ユキです」
向けられた視線は鋭く刺すよう。
その視線の奥にはどんな意図があるのか、わからない。
でも、探られているような、嫌な感じを受けた。
「そうか・・・。任務が終わったらわしの部屋に来なさい」
「え・・・?」
王さまはそれ以上深くなにをいう事もなく歩みを進めた。
遠ざかっていく背中を追いながら、混乱した頭でノアを見た。
ノアはノアで、眉を顰め戸惑いを見せる。
「なにをする気だ・・・?」
「ノア・・・どうしよう」
「ああ・・・」