男装騎士~あなたの笑顔護ります~



―余計なことは言わないことです

「余計なことって・・・」




通信機を使ってグレンと連絡を取りさっきの事を報告するとそんなことを言われた。
そんなことを言われたってどうしたらいいのよ。



「行った方がいいんだよね?」

―それはもちろんです。むやみに王さまの意に反することをするべきではありません。しかし、王さまの意図がわかりませんから・・・




そうなんだ。
信用している人しか近づけないから私が王さまと会うことはないって言ってたはずなのに。

初対面の、それもレオの騎士である私を呼んでなにをするつもりなんだろう。




―なにを企んでおられるかわかりませんからね・・・。危害を加えることはないと思いますが・・・

「はぁー、もうどうしたらいいのよー」

―くれぐれも、正体がばれないようにしてくださいね

「女だって?」

―そうです。弱みを握られることになってしまいますから




なんだか変な話だ。
同じ国の王なのに。
弱みだとか、企みだとか。


それってどうなんだろう。
悲しいよね。




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