男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「噂は聞いておったのだ」
「噂ですか?」
「あのレオが、自室に住まわせているそうではないか」
「あ・・・」
噂になっているんだ。
知られていても仕方ないかもしれないけど。
レオも隠そうとしているわけじゃないし。
「それが、なにか」
「あれが人を受け入れるとは信じがたくてな。どんな者なのか興味があったのだよ」
それは、レオの変化を喜んでいるようには見えなかった。
王さまの言葉には、嫌悪に似た空気を感じた。
「どんな手を使ったのだ?ん?」
「どんな手なんて・・・。王さまは、嬉しくないんですか?レオさまが心を開いてきていること」
「余計なことをしてくれるな。わしはただ、そう言いたいだけだ」
「余計なこと?」
「苦しめばいいのだ。これから先も、暗闇に落ちればよい」
それが、父親のセリフ?
仮にも自分の子どもの事でしょう?
それなのに。
酷い。