男装騎士~あなたの笑顔護ります~
色を無くした王子さま
連れてこられたのは、どこかの家の一室。
周りはなにやらバタバタと用意をしていて。
しばらく放置された後、グレンがなにやら大荷物を持ってやってきた。
「これに着替えてください」
「はっ?なんで」
「そのような小汚い姿で王子の前に出ることは許しません」
いちいちきつい言い方。
もう少し優しく言ってくれればいいのに。
「・・・わかったわよ」
「では、時間がないのでお急ぎください」
私は言いなりになるしかないわけ?
でも、牢屋には入りたくない。
深くため息を吐いて、部屋の中に入った。