男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「王は妃を亡くされています。ですから、あなたは後妻として妃になるのです」
「亡くなったの・・・?」
「はい」
「だ、だからって、妃になんて・・・」
王さまと私なんて、どれだけ歳の差があると思ってるの?
それに、好きでもない人と結婚なんて。
「ならば取りやめるか?」
「・・・っ!この、卑怯者!」
こうなったらやってやるわよ。
妃でもなんでも。
それでレオの事が守れるなら。
騙してたことを、これで許されるかなんてわからないけど。
涙はもうしまっておこう。
あんな奴の前で泣いてなんかやるもんか。
「行くわよ」
「ええ」
ズカズカと足音を立てながら歩いていく。