男装騎士~あなたの笑顔護ります~
王の手が、私のドレスにかかる。
キャミソールになっている肩の部分をそっと外していく。
拳をぎゅっと握りしめた。
助けて・・・。
誰か・・・。
心で、必死に助けを呼んでいた。
王の手が、私のドレスの裾をたくし上げていく。
露わになっていく足。
涙が一筋頬を伝った。
「やめろ!」
不気味なほどの静寂を、破る声。
それは、私が待ち望んでいた声だった。
「・・・・レオ」
掠れた声で呼ぶ。
しかし、自分の姿を思い出し、顔をそむけた。
こんな姿、見られたくなんてなかった。