男装騎士~あなたの笑顔護ります~



ずっと、お父さんに教えられてきた剣道。
私自身すごく好きだった。

強くなって、お父さんに褒められて。
それがすごく嬉しくて。


もっともっと強くなって。
もっともっと上を目指して。

お父さんの笑顔が見たいから。



そんな気持ちで頑張っていた頃の自分を思い出した。



「ここで逃げたら、お父さんに怒られちゃう」




負けるな。
逃げるな。
自分より強い相手にこそ立ち向かうんだ。


お父さんがずっと言っていた。




「わかった。ユキ、一緒にレオさまを護ろう」

「うん!」





その時、窓ガラスが割れる音がして突風が吹き荒れる。




「な、なに!?」




剣を握り立ちあがる。



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