男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「戻ってきてしまった」



レオの自室。
魔物に襲われたあの日以来。

割れた窓も壊れた家具もすべて元通りだ。



「なにそんな隅にいるんだ」

「だ、だって・・・」



逆にレオはなんでそんな普通なの?
私が意識しすぎなの?





「こっちに来い」

「え・・・」




ソファに座ったレオに呼ばれ、おずおずと近づく。
レオの手が伸びグイッと腕を引かれ勢いよくレオの前に座り込む。

ソファに座ったレオが少し上から見下ろすように。
真剣な瞳で私を見る。

レオの手がそっと私の肩に触れる。
小さな痛みが走り顔をしかめた。



「痛いか・・・?」

「え、あ・・・ちょっと・・・」




レオの手が撫でるように上下に移動する。
どうしたの・・・?レオ?




< 249 / 616 >

この作品をシェア

pagetop