男装騎士~あなたの笑顔護ります~
でも、気づいた。
私に触れるレオの手が震えてること。
「お前が・・・死んでしまうかと・・・俺のせいでまた・・・」
「また・・・?」
「ユキ・・・」
消え入りそうな声で名前を呼ばれる。
どうしちゃったの?
まるで怯えているような。
「レオ?大丈夫だよ、私ここにいるよ・・・?」
「・・・っ」
「私、死なないから。大丈夫だから、ね?」
なにに怯えているというの?
レオは、これ以上なにを抱えているというの?
降ってきたレオの頭が私の肩に乗せられる。
「・・・消えないでくれ」
それは、誰に対しての願いだろうか。
悲しい声色で吐き出されたレオの想い。
私はなにも言えずただレオの身体をそっと抱きしめた。