男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「わっ!?」



突然腕を引かれノアの上に馬乗りになったままだった私の身体が起き上がらされる。
私の腕を引いたのはレオだった。
眉間にしわを寄せなんだか怖い顔。




「あ、レオ。ダメだよ、手合せ中に声出したら」




元はといえばレオが突然叫ぶから。




「血が出ている」

「え?あ、ほんとださっきこけた時にすりむいたのかな?これくらい平気だよ」




レオに言われて見てみると右腕に擦り傷。
でもこれくらいいつもの事だし、大したことない。




「お前は女なんだぞ。やっぱり、騎士なんてもうやめろ」

「どうしたの、突然」

「別に、騎士じゃなくてもこの城にいればいいだろう」

「なにを言い出すの?」




変なレオ。
騎士じゃなくてもって、働きもしないでこの城にいられるわけないのに。
私は騎士としてここに雇われているんだから。






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