男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「ご、ごめ・・・レオ、あの」
険しい顔に恐怖を覚え、おどおどとそう言う。
レオは私に近づくと乱暴に腕を掴み強引に引っ張る。
部屋の外まで連れ出すと思い切り私を突き飛ばした。
「きゃっ」
バン!と扉を閉じる音が響く。
突き飛ばされた衝撃で、丁度あった机の角でこめかみ辺りを強くうち付ける。
「この部屋には入るなと言ったはずだ」
レオの怒号。
こんなにも怒るなんて・・・。
「ごめんなさい・・・」
怖くて震える。
私が悪いのに。
絶対に入るなって言われたのに・・・。
ポタポタと赤い鮮血が垂れる。
うち付けたところが切れてしまったらしい。
それに気づいたレオは、気まずそうに目を泳がせた後部屋を出て行ってしまった。