男装騎士~あなたの笑顔護ります~
グレンは私の傷口の手当をしてくれる。
涙を拭っても、私の涙は溢れとどまることを知らない。
「グレン・・・、私っ・・・どうしたら・・・」
「落ち着いてください。大丈夫です」
「でも!私・・・私・・・」
レオを怒らせてばかり。
ただ、レオの事を知りたいだけなのに。
「レオの事知りたいって思えば思うほど・・・遠くなっていくの・・・」
「レオさまは、あまりプライベートに踏み込まれることを好みません」
手当てを終えたグレンが、私の背中をさすってくれる。
グレンが優しくて、涙は止まりそうにないよ。
「ですが、レオさまと向き合ってくれる人が必要なのだと、私はずっと思ってきました」
「レオは、それを望んでいないんでしょう・・・?」
「それは、そうかもしれません。ですが、救われるべきです。レオさまは、いつまでも苦しんでいていいはずがありませんから」
グレンの視線は力強く。