男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「あの部屋の中に・・・綺麗な女の人の写真があったの」

「ええ・・・」

「あれは、誰なの?」



女が嫌いだと言っていたレオが、隠してきたあの部屋にはドレスや写真が飾られていた。
でも、少しだけ引っかかっている。
あの女の人の雰囲気が・・・・・。




「私の口からは申し上げることはできません」

「なんで・・・」

「ユキが、レオさまに尋ねてください。レオさま本人から伝えられて初めて、レオさまの心は開かれるのです」




レオが私に心を開く。
無理だよ。
だって、レオあんなにも怒ってた。
私の事嫌いになったに決まってる。




「レオは、もう私のことなんて・・・」

「ならば、もう諦めますか?」

「私だって、知りたいよ。レオに近づきたい。でも、近づこうと思ったらこうして拒否される・・・」




心は痛い。
傷つかないわけがない。
レオの事知りたいと願えば願うほど、レオが遠くに行ってしまう。



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