男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「ずっと・・・・側にいるなんて・・・。そんな、保証もないのに・・・」
私の戻る世界はここにはないのに。
あの一瞬だけは、忘れてた。
私は、なにを期待させてしまうようなことを・・・。
私は元の世界に戻って、レオの前から消えてしまうかもしれないのに。
「それでも、レオさまは、きっと救われた。だから・・・ありがとう」
フランの優しい言葉が胸に染みる。
救われたなんて、救ったなんて。
私なんかがおこがましい。
私はただ。
レオの笑顔を護る。
ただそんな私のちっぽけな信念のためだけに―――――・・・。
神様。
どうして私はここに来たの?
こんな、ちっぽけな言葉を伝えるために来たの?
こんな、一時をしのげるだけの安っぽい言葉を伝えるために?