男装騎士~あなたの笑顔護ります~
私は、レオのためにならないんじゃないか。
私の中に生まれた思い。
その思いに、私はいつまでも立ち直ることができなくなっていた。
「・・・キ、ユキ!」
「え!?あ、なに!?」
ぼーっとしていたら突然強い口調で呼ばれ慌てて視線を向けると眉間にしわを寄せたグレン。
しまった、今は今後の予定についての会議中だった。
レオはあれからすぐに公務に戻り、いつもの日常が戻っていた。
私と一緒にいるという、計画はなし崩しのようになくなった。
それは、あの日以来私とレオがぎこちないから。
それはすべて、私のせいなのだけど・・・。
「まったく、あなたは騎士として任務に戻ると決めたのならしっかりしてください」
「う、うん。ごめん・・・」
護られるのは嫌だから私も任務につくとグレンには言った。
グレンはあまり快しとは思ってなかったけど、仕方なしと言った形で了承してくれたのだ。
あの涙を見たフランも、私を気遣ってかあまり話しかけてきたりしない。