男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「今まで俺は、暗闇の中を生きていた。生まれたことを呪い、自分の境遇を呪い。すべてを他人のせいにして、すべてをこの瞳のせいにして・・・」

「レオ・・・?」

「俺はお前に言ったな?いつ死んでもいいのだと。他人がどうなろうと知ったことではないと」




レオが淡々と話す言葉をすべて洩らさないように聞く。
優しい声が、私の中に染みこんでくる。




「でも、お前は・・・。俺に死ぬなと言った。生きろと・・・」

「・・・うん」

「俺に、光を見せてくれたのは、ユキ・・・お前だ」





レオってこんなに優しく笑う人だった?
こんなに優しい温もりを持っている人だった?




「俺に、希望を・・・生きることを教えてくれた。俺の事を支えてくれる仲間がいると気付かせてくれた」




グレンに、フランにノア。
皆レオを想ってる。




「だから俺は、返さないといけない。俺にしかできないことがあるのなら、精一杯勤め上げたい。それが、俺にできる恩返しなのだと思う」





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