男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「言っとくけど、目安だからね。必要以上に動いて毒が身体を巡れば6時間なんて待たずにあの世行きだから」

「っ」



死にたく、ない・・・。
レオ・・・っ!


心の中でレオを呼ぶ。
ダメ。
レオは今、国のために頑張ってる。


どれくらい経ったんだろう。
レオたちは今どこまでついただろうか。
夜はふもとの村で宿を取ると言っていた。
そこまでたどり着いただろうか。




「あんたが助かる方法はただ一つ。解毒剤を飲むこと」

「っ、くれるわけないんでしょ」




いったい何が目的なの?
私を浚って何の利益が。
私にはこの世界に家族だっていない、お金だってもってない・・・。




そういえば、こいつさっき王子さまがどうって・・・。





「その解毒剤は今頃、小さな子どもの手によって君の王子さまの元に届くよ」




その言葉に、すべてが繋がった。





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