男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「そんな・・・、ユキ・・・」
「声が・・・」
「くそっ!なんでだよ・・・」
落胆する3人に、かける言葉が見つからずレオは唇を噛みしめた。
悔しい想いは皆同じなのだと。
「心が傷つくのは仕方ないよな・・・。今までとは訳が違うもんな・・・」
「我々も側におらず、一人でしたから・・・」
「いくら強くたって、ユキは女の子だもんね」
きっとあの男に、いろいろと傷つくことを言われたに違いなかった。
脳裏に浮かぶ、ユキに口づけていたあの男の映像。
「でも、僕たちがめそめそしてたらダメなんだよね!僕たちは笑ってなきゃ」
「ええ。そうですね。ユキの心を取り戻すためにも」
「あー、ユキの笑顔が見てぇな!」
笑顔・・・。
「表情が戻るのは本当に最終段階だそうだ。毒の影響もだが、心の影響のあるだろうから・・・と」
「・・・そっか。尚更、早く見て―!」
ノアが叫ぶ。
その思いは皆一緒だった。