男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「これ、使えるか?」
後ろからレオがそう言って紙とペンを手渡した。
ユキは涙を拭い、レオからそれを受け取りペンを走らせた。
ユキは書き終えるとその紙をみんなに見えるように掲げた。
『心配をかけてごめんなさい。
私のせいで、大切な任務をダメにしてごめんなさい。
足を引っ張ってごめんなさい』
そこに書かれたのはたくさんの謝罪の言葉だった。
「あなたって人は・・・っ」
普段、あまり感情を崩すことのないグレンがそう言って口を押さえるしぐさをする。
あまりにも悲しい。
苦しい。
こんな仕打ち、あんまりだと―――――。
「そんなこと、気にしなくていい!お前が無事だったのだから、それでいいんだ」
レオの言葉に、力強く皆頷いた。