男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「レオさまとなんかあった?」
私の様子を見てクスクス笑いながらレオがそう尋ねた。
私は目を丸くしてフランの顔を見た。
「レオさまも、時々ボーッと考え事してるから」
「そ・・・なの?」
「それにね、ユキだけじゃなくて最近僕たちにも優しいんだよ。変なの、レオさま」
私に最近ものすごく優しいレオだけど、それが他のみんなに対しても優しくなってきているんだ。
いいことだよね。
「今、たぶんものすごく危機で絶望に近い感じなのに、なんだか余裕があるっていうか、落ち着いてる。すごく、いい感じだよ」
目を輝かせて放すフランに、微笑ましく思う。
フランもレオの事が大好きなんだよね。
「ユキのおかげかな?」
そう言って笑うから、私は首を横に振った。
皆がいたからだよ。
皆が、レオを支えてくれてるってレオ自身が気づけたってこと。