男装騎士~あなたの笑顔護ります~
レオが私に何度も声かけ、背中をさすり落ち着かせてくれる。
「大丈夫か・・・?」
「ン・・・、ごめん・・・」
私の涙を手で拭いながら、レオが微笑みかけてくれた。
ふと、窓の外に目をやると、そこにはもう誰もいなかった。
気のせい・・・?
私の心が見せた錯覚?
だって、あの男は、捕まったんじゃないの?
それに、ここは城の中腹。
そんなところにどうやって・・・。
「どうした?怖い夢でも見たのか?」
夢・・・?
夢を見たの?
でも、私眠ってない。
「・・・うん。そうかも・・・ごめんね。心配かけて」
そう言って笑うと、レオはまた優しく笑って私の頭を撫でる。