男装騎士~あなたの笑顔護ります~
譲れない想い
その日の夜。
今日はこれからの事についての会議をするからと部屋に一人。
ベッドに腰掛けぼんやりと考え込んでいた。
カイの事・・・、結局みんなに言えなかった。
あの時かばった時から言えなくなったんだ。
カイの顔、もうフランは覚えただろう。
私がしたことは、皆の邪魔をすること・・・。
皆も、言えなかったのかもしれない。
あの男が逃げたこと。
私が怯えてるから。
あの時の事、いまだに夢に見る。
うなされて起きることだって。
それなのに、どうしてカイを庇うようなことしてしまったんだろう。
今からでも、言った方がいいの?
でも・・・。
どうしたらいい?
考えすぎて頭が痛い。
ズキズキと、鈍い痛みが走る。