男装騎士~あなたの笑顔護ります~




レオが出て行ってしばらくして。
私は自分の荷物を纏めて一人部屋を出た。


レオと険悪になってしまった以上、レオの部屋にはいられない。
自分の部屋に戻ろう。



そうして部屋に戻ると、なんだかとても久しぶりすぎて自分の部屋じゃないみたいに思えた。



考えてみれば、この部屋で過ごした時間よりもレオの部屋で過ごした時間の方が長いかもしれない。



本当は、歩けるようになっていくことを、一緒に喜んでほしかった。
レオの部屋で、レオの匂いのする部屋での生活は心地よかったのに。




って、私は変態か。




でも、本当に幸せだと思った。





私にとっては、特別な時間だったのに。






そういえば・・・。
カイはこの塔の地下にいる?


城の牢は別のところにあるけど、レオは王さまの関与を疑っている。
私の世話をメイドに頼むことさえ嫌がるくらいだもんね、城の牢には入れたくないだろう。




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