男装騎士~あなたの笑顔護ります~



私は、久しぶりに騎士の服に着替える。
女々しい女の子はおしまい。


気合を入れて、強い男の子になる。




「よし!」




塔を飛び出すと、私は裏から抜けて城下に降りた。
街の人の家を一軒一軒回って、誤解を解くため。


王さまが手引きしたなんてまだ言えないから、同じようなことしか言えないかもしれないけど。
それでも、全体的に話されるよりちゃんと自分に向けて放してもらった方が少しは納得できると思うから。




「すいません!」



見つけた家に真っ先に声をかける。
なるべく多くの人に話を聞いてもらわなきゃ。




「はい」

「あの、私、王子付きの騎士のユキと申します」




男でも、こういう時は私って言えばいいんだよね。
緊張で声が震える。
男らしく、ドンとかまえなくちゃ。





「話を聞いてもらいたくて来ました。少しでいいので時間をください」





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