男装騎士~あなたの笑顔護ります~



私は毎日のように城下に通う。
街の人に声をかけ、話を聞いてもらう中たびたび魔物と遭遇し戦った。


日に日に体の感覚も戻ってきている気がする。





「騎士さま!」




そして、シュリさんとはあれから度々城下で顔を合わせるたびにこうして話しかけてくれるようになった。




「シュリさん。こんにちは」

「騎士さま、またケガをされているわ」

「ああ、これくらい。かすり傷ですよ」

「いいえ。ちゃんと手当をしなくては!」




そう言うとシュリさんは手荷物の中からガーゼを取り出し私の腕の傷に手当てをしてくれた。
優しくて、おしとやかで、本当に女の人って感じのシュリさん。


私は女の格好をしていても、こんなに上品にはなれない。



レオも、シュリさんみたいな女の子らしい人が好きなのかな?
そういえば、レオが優しかったのって、私が弱ってた時だったし・・・。
私もあの時は、女の子みたいだったもんね・・・。



そんな事に気づいて私はシュンと肩を落とした。





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