男装騎士~あなたの笑顔護ります~
怒鳴られた。
最近は少し慣れては来たけど、やっぱり凹むものは凹む。
でもその後、違う人にやさしく声をかけられたから気分は上がった。
我ながら単純だ。
少しずつ街の空気が変わってきているのがわかる。
ギスギスしていた空気が優しくなっている。
それが自分のおかげ、なんて思わない。
それでも、少しだけ手助けができたのならうれしい。
「よし、あとひと踏ん張り。街の見回りもしなきゃ」
一日に1度は魔物の襲撃がある。
丁度その場所にいられたら一番いいのだけど、なかなかそうはならない。
だから、悲鳴が聞こえたらすぐ動けるようにと周りの音には注意を払う。
でもそんな時、後ろから誰かが近づく足音に気づいた。
誰か走ってるのかな?
なんて思っていたら突然腕を引かれ振り向かされた。
「えっ?」
グルンと視界が回り、目の前に現れたのは・・・。
「レ、レオ!?」