男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「ユキ!」
その声にレオの腕の中から顔を向けると、ノアやフラン、グレンまでいた。
皆揃って、どうしたの?
驚いて目をパチクリさせていると、レオが私を身体から離した。
「すまなかった・・・」
「え?」
「お前にあたってしまう事がわかっていたから、すべて終わってから話そうと思っていた」
「・・・カイのこと?」
私だってどうしたらいいかなんてわからない。
レオだって、そうだよね。
「俺が、そうやってお前を突き放してしまったから、お前一人にこんなことをさせて・・・」
「違うよ。これは、私が勝手にしたことで・・・。私、なにもできることないから・・・私にできることをしようって思って」
「お前はいつもそうやって、人のために動くんだな」
レオの優しい手が私の頬を撫でる。
あ、レオが微笑んでる。
なんだろう、とても自然な笑顔に見えた。
無理して笑ってるんじゃない。
本当に心からの笑顔。