男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「それで、みはりってわけ?」
カイが牢の中からぼんやりと呟いた。
私は、牢の前で座り込みもしもの時に備えている。
「王子さま、怒るんじゃないか」
「レオが?・・・大丈夫、仲直りしたんだから」
レオだって、無事に任務が遂行できれば納得できると思うし。
それに、良くも悪くもこれで王様を追及できるんだから。
「そういう事じゃ、ないと思うけどな」
「え?なにが?」
「王子も、苦労しそうだな」
「・・・なによ」
なに、友好的なの。
突然仲良くなっちゃった感じ?
まさかね。
「でも、もしうまくいったらレオは、王子じゃなくて王様になるんだよね」
「・・・王位継承権はあいつにしかないんだから、そうだろうな」
「継承権・・・」