男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「それで、みはりってわけ?」



カイが牢の中からぼんやりと呟いた。
私は、牢の前で座り込みもしもの時に備えている。




「王子さま、怒るんじゃないか」

「レオが?・・・大丈夫、仲直りしたんだから」




レオだって、無事に任務が遂行できれば納得できると思うし。
それに、良くも悪くもこれで王様を追及できるんだから。




「そういう事じゃ、ないと思うけどな」

「え?なにが?」

「王子も、苦労しそうだな」

「・・・なによ」




なに、友好的なの。
突然仲良くなっちゃった感じ?
まさかね。




「でも、もしうまくいったらレオは、王子じゃなくて王様になるんだよね」

「・・・王位継承権はあいつにしかないんだから、そうだろうな」

「継承権・・・」




< 442 / 616 >

この作品をシェア

pagetop