男装騎士~あなたの笑顔護ります~
王さまの手の騎士が来るものだと思ってた。
まさか、魔物だったなんて。
私はとっさに指輪に口をつけ、通信を始める。
皆に一斉に。
「みんな!塔の地下に来て!王さまがしかけて来た!魔物が!」
そこまで言った瞬間、魔物が襲い掛かってくる。
私は通信を切り、剣を構えた。
襲いくる魔物を斬りつけていく。
破魔の力で断末魔をあげながら消えていく魔物。
フランも、態勢を立て直し、戦いはじめていた。
悔しいよ。
あんな人に、レオはずっと苦しめられてきたなんて。
あんな人が、父親だなんて。
そして、多くの騎士が、あんな人を支持しているなんて!
たくさんの魔物を斬りつけながら、悔しさで胸が押しつぶされそうだった。