男装騎士~あなたの笑顔護ります~
―ユキ、スピーカーにしろ
ずっと黙って聞いていたレオが言葉を発する。
私はそっと画面のスピーカーボタンを押す。
『カイ。その言葉に、嘘はないな』
レオの声が、響く。
カイが、ようやく顔をあげた。
「はい・・・。こんな俺を、護ってくれた彼女たちに誓って」
カイが私たちを見渡す。
『全て、終わり俺が王位を継承したのちは、貴様を俺の専属騎士として迎える』
「え・・・、俺、そんな・・・、下っ端で」
『貴様は、俺が側で目を光らせる。それが、お前への罰だ』
レオらしい処罰。
側においていた方が、安心なんだろう。
レオも、完全にカイの事を信用できたわけじゃないだろうから。