男装騎士~あなたの笑顔護ります~
でも、信じたいんだ。
今のカイの想いを。
「レオさまが、そうおっしゃるなら。我々は、歓迎いたしますよ」
「ああ。言っとくけど、僕が先輩だから、ビシビシいくからな!」
グレンも、フランもそう言って笑った。
甘いと、思われるのかもしれない。
カイがしたことは、それ程国を揺るがす重大なことだったのだから。
それでも、私はみんなのその甘い優しさを大切にしたいと思う。
そういう王様が、そういう国があっても、いいよね。
「ありがとうございます・・・っ!」
カイは、救われたかな。
誰かを憎むだけの命なんて悲しいよ。
生きるために必要なのは、何かを成し遂げるために必要なのは。
誰かを羨む心でも、憎む心でもない。
誰かを愛する思う心。