男装騎士~あなたの笑顔護ります~
『ユキ、お前はいつもいつも、無茶をしすぎだ』
通信機から漏れたレオの声。
わ、私?
「な、なんのこと・・・」
『また、ケガをしたんだろう。バカが。さっさと戻ってこい』
お、怒ってる。
これは、かなり怒っていると見た!
か、帰りたくないし、帰るって、私がいま生活しているのはこの塔だし!
「ユキ、行きなさい」
「えっ、いや、あの・・・」
「レオさまの命令は絶対です」
グ、グレン~!
グレンの、意地悪!
私は仕方なく立ちあがると急いでレオの自室へと向かう。
もう、なにを言われるかわかったもんじゃないよ。
どうせ怒鳴られて、罵られるんだ。
憂鬱。