男装騎士~あなたの笑顔護ります~
「ちゃんと守りきったんだから、ほめてくれたって―――――っ」
いつの間に立ち上がっていたのか。
いつの間に、目の前にいたのか。
私は、本当にいつの間にかレオの腕の中にいた。
「レオ・・・?」
強く抱きしめられた身体。
ケガに触れていて、少し痛い。
「心配させおって」
「え・・・」
少し震えた声が、レオのものじゃないみたいで。
心なしか、私を抱き締めるレオの身体も震えている・・・?
「どうしたの・・・?」
「俺は、無力だ」
む、りょく?
いったい、なんのことを言っているの?