男装騎士~あなたの笑顔護ります~
好きだから想う、とか。
好きだから告白する、とか。
そんな私の世界とは違うんだ。
好きでも、伝えてはいけない想いもある。
レオの将来を想えば。
少しでも、足かせになる者はない方がいい。
いつか、この世界から消えてしまうかもしれない私なんかが、レオを躓かせるわけにはいかないんだ。
そんな風に、思えるようになったのは私も、少しは騎士として自覚が出て来たってことかしら。
きっと少し前なら、きっと自分の思いのままにレオにぶつかっていってた。
レオの友だちになると息巻いていたあの頃のように。
レオの守りたいものを知って。
皆の想いを知って。
この国の民を知った。
私も、少しでも護れたらいい。
この世界から、私が消えるその時まで。